常設展

江里佐代子
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江里佐代子
[ 截金彩色まり盒子 ]

純金箔を数枚焼き合わせたものを竹刀で数分の1ミリ幅に切り、筆先につけて貼りながら文様を描きだすという、截金技法で装飾された工芸品の一つ。球体の蓋物の表面に無数に走る金線と金箔の切り抜き図形とが組み合わされ、濃密な図像の世界が展開されている。


アーティストプロフィール

江里佐代子は1945年(昭和20)京都で代々続く刺繍師の家に生まれました。学生時代は日本画と染色を学び・仏師・江里康慧との結婚によって仏像や仏画を金・銀の箔で装飾する技法「截金(きりかね)」と出会います。その後、技法の継承のため北村起祥に師事。仏像の荘厳のほか、現代工芸の創作にも取り組み、茶道具から屏風や壁面装飾など、截金技法を用いた独創的な作品を多彩に生み出し、国内外で高く評価され、2002年(平成14)には57歳の若さで重要無形文化財「截金」保持者(人間国宝)に認定されました。しかし、2007年(平成19)秋、日本文化を紹介するためイギリス大英博物館で截金の実技と講演を行った江里佐代子は帰路フランス・アミアンの地でたおれ、帰らぬ人となりました。享年62歳でした。



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