

浅野弥衛は1914年(大正3)鈴鹿市に生まれました。戦後、鈴鹿信用金庫の代表理事まで務めましたが、40代で勤めを辞し、職業画家となりました。一貫して抽象絵画を描き続けましたが、白と黒を基調とするその画面は、厚塗りの絵の具にひっかき傷を作り別の色を埋め込んで象嵌していくという浅野独自の技法からなっています。また同じ線を主体とした作品にも、パステル、エッチング、鉛筆など多様な描画材を用いて新たな可能性にも挑戦しています。
浅野弥衛生誕100年にあたる本年、パラミタミュージアムでは所蔵する220点にのぼる浅野作品の中から89点を厳選して展示し、浅野弥衛の造形世界の広がりを一望します。
浅野弥衛のモノトーンのエレガンスをお楽しみください。
