

古来、「やきもの」の王者として名高い中国陶磁の中でも、その多様性と色鮮やかさにおいて、群を抜いているのが清時代の陶磁器です。ヨーロッパの王侯貴族や、明治維新後の日本の美術愛好家たちに賞玩(しょうがん)されたことはよく知られていますが、「鎖国」という歴史観の影響もあって、江戸時代の日本へもたらされた清朝陶磁には、これまであまり注意が払われてきませんでした。
しかし、近年「鎖国」の実態の研究が進む中で、江戸時代には既に相当量が輸入され、日本の「やきもの」生産へも大きな影響を与えたことがわかってきました。
この展覧会では、江戸時代の日本人が愛した民窯(みんよう)製品のおおらかさや、近代日本の陶工が好敵手と認めた官窯(かんよう)製品の精巧さを、伝世の名品を選んで紹介します。さらに、清朝陶磁に影響されながらも、常に新しいものを生み出そうとした日本の陶工たちの足跡を、彼らの作品を通してたどります。
日中の「やきもの」が織り成す百花繚乱の世界をご堪能ください。

主催 | 公益財団法人岡田文化財団パラミタミュージアム、読売新聞社 |
共催 | 京都国立博物館 |
協賛 | あいおいニッセイ同和損保、野崎印刷紙業 |
後援 | NHK津放送局、中京テレビ放送(株)、三重テレビ放送、三重エフエム放送 |